むかわ町は鵡川町でしたが、2006年に穂別町と合併して、「むかわ町」となりました。
むかわ町の特産品は、なんと言っても「ししゃも」です。町魚として指定もしています。
「鵡川ししゃも」の旬は10月〜となります。漁を行っている期間限定地元のシシャモスシ
普段、皆様の食卓に上っている「シシャモ」はカラフト産のカラフトシシャモ(カペリン)
で、北極海などに
分布しているマロータス属の魚で、学術的にも生態的にも大きな違いがあります。
輸入量が国内漁獲量より圧倒的に多く、外見や食感が似ていて、それなりに安く味わえますが、本物の風味
には、とうてい適いません。
鵡川ししゃも=サケ目−キュウリウオ科−シシャモ属−シシャモ
カラフトシシャモ=サケ目−キュウリウオ科−マロータス属−カラフトシシャモ
カラフトシシャモは、雌だけが輸入され「子持ちシシャモ」として販売されている。
「ししゃも」は「柳葉魚」と書きます。姿形が柳の葉に似ていることで命名されていると思いますが
昔話では、「天の上に住むカンナカムイ(雷神)の妹は、ひまをもてあまし、沙流川と鵡川の水源地、
シシリムカ カムイヌプリにおりたちました。
ところが、川下のどのコタン(集落)の家々からも、煙が立ち昇る様子はありません。不思議に思った
カンナカムイの妹は、人々の話に耳をかたむけました。
「飢饉で食べるものがない。どうしよう。」
途方にくれている人々を救おうと、雷神の妹は、天に向かって大声で助けを求めました。
天上のススランッペの畔にある、神の集落では大いに驚き、フクロウの女神が柳の枝を杖にして、魂を
背負い地上に舞い降りました。
柳の枝を、どの川に流そうかと、フクロウの女神は神々と話し合い、「沙流川は水がきれいだが、男川
で気が荒いから、女川の鵡川に下ろしたほうがよいだろう。」ということになったのです。
魂を入れた柳の葉を鵡川に流したところ、みるみるススハム(柳の葉の魚)になりました。
また、一説には、神の国ススランッペの川岸にあった柳の葉が、地上に落ちたので、これを腐らせるのは
もったいないので、柳葉魚にしたとも言われています。